デザイン展の歴史
昭和37年3月、「第1回デザイン展」が愛知県美術館で開催されました。
デザイン界で活躍していた卒業生からも、技術指導やスポンサーとして支援いただくなどご協力いただき、大学にも引けを取らないレベルの高い展示が、大変好評だったようです。
しかし、一部の方からは公共施設に於ける企業宣伝と受け取られてしまい、思い悩んだ末に昭和51年の開催を辞退することに。デザイン科施設の見学を兼ねた学内開催となりました。
その際、卒業生の作品も同時に展示して在校生への刺激と資質向上とし、これが後のアドバ展へと繋がっていきます。
昭和61年、再び外部での展示をと模索して栄にある名古屋市教育館での開催を皮切りに、ICA名古屋を経て、平成3年に名古屋市博物館での開催に漕ぎ着けました。
アドバ展の歴史
名古屋市博物館でのデザイン展に華を添える形で、卒業生の作品展示も行ったのがアドバ展のはじまり。ですが、ここに至るまでにはアドバ2代目会長、小山 太郎氏のご尽力が大きいです。
小山氏は、昭和10年卒業の同窓生を中心に毎年お正月、栄市民ギャラリーで絵画など作品展示を開催し、戦後卒業生らも加わって広がりが大きくなり、アドバ展の立ち上げへと繋げました。
アドバ展は、クオリティもさることながら様々なジャンルの作品が集まり、見応え充分の展示が話題となります。しかし、後にアドバ展は岐路に立つことに。
アドバ展の停滞
アドバは、平成12年、愛工創立100周年事業として「100周年記念展覧会」を企画・運営します。杉本 健吉氏(大正12年卒)の作品を筆頭に、デザイン科以外で創作活動をしている卒業生も巻き込んで、愛知県美術館にて開催致しました。
これを機に、平成19年、およそ30年ぶりに愛知県美術館で開催するアドバ展へと繋がります。
しかし、市内一等地にある人気会場のため、デザイン展とアドバ展の2会場を確保することが難しくなり、デザイン展を優先することに。そして、アドバ展にご尽力された小山 太郎氏が平成17年に逝去されたこともあって、アドバ展はしばらく開催されることはありませんでした。
アドバ展復活とこれからに向けて
小山氏が逝去された後、ご遺族よりアドバに役立てて欲しいとのご遺言で「小山基金」が託されました。また、絵画「薔薇」も愛工に寄贈していただきました。
この、お気持ちに応えるにはアドバ展の復活が最もふさわしいとの思いで、平成の卒業生を中心にアドバ展復活のプロジェクトが立ち上がり、平成25年の「ON / OFF展(七色の繋がり)」を足掛かりにして「平成26年 アドバ展」復活へと繋がりました。
そして、この後に「大人の部活展」「平成30年 アドバ展」を開催し、これからへと続いていきます。